2015年12月31日

偽書・源平盛衰記:200字川柳小説  川合大祐

円を描きその中心で弁慶は、みんな死ぬ螺子もケーキも義経も、反っ歯なる美少年いて鞍馬山、日本の暗闇として秋葉原、電池売り電池買うのもロボットで、歩みゆくヒトを思わず振り返り、たぶんそれ愛だと思う残酷記、心中をむしろことほぐ国にいて、弁慶の死んだところが◎、現世では岡本太郎死んでおり、前世では岡本太郎ではなくて、円を描くものがおらずに線を引く、そう言ってやって来たのが軍記物、清盛の美しい死に〇をやる。

  _〇_〇_〇_〇_〇_〇_〇_◎_〇_〇_〇_〇_  柳本々々(『川柳の仲間 旬』199号より)

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2015年12月28日

川柳杜人248号

「川柳杜人」2015冬・248号の特集「川柳はお好きですか? ─ジャンルを行き交う人々─」に、「短歌人格vs川柳人格 ─激論!川柳の明日を考える─」という拙文を掲載していただきました。

おなじ特集には、柳本々々さんによる「わたしがあなたを好きな五つの理由 ─或いはヴァルター・ベンヤミンと竹井紫乙─」、水本石華さんによる「川柳の彼岸と此岸」も掲載されています。柳本さんはベンヤミンを踏まえた竹井紫乙論、水本さんは主に前田雀郎を踏まえつつ連句と俳句と川柳をクロスさせた論、そしてわたしのは飯島章友の3人格による対談・討論となっています。

以下のリンク先に川柳杜人社の連絡先が載っています。どうぞよろしくお願いいたします。

川柳杜人

 * 

12月は「川柳カード」第10号も発行されました。

・【合評会】川柳の読みを探る ─「川柳カード」9号を読む─
 同人+松本てふこ・西村麒麟・久留島元
・【第三回川柳カード大会】
 第一部 対談・現代川柳の可能性 柳本々々×小池正博
 第二部 句会
 「美」 くんじろう 選
 「力」 中山奈々 選
 「和」 松永千秋 選
 「気」 丸山進 選
 「白」 石田柊馬 選
 事前投句 「大」 樋口由紀子 選
・月湖の川柳な人たち 
・【書評】『大阪のかたち』 新家完司 
  ほか

川柳カード


また「現代川柳新思潮」No.136も発行されました。

・特集「現代川柳を輪舞した作家たち」
 「桑野晶子のなかの宇宙 〜たおやかなる遠心性と常緑広葉樹の精〜」 細川不凍
 「森中恵美子の世界 雪の約束」 梅崎流青
 「岩村憲治作品鑑賞 ―抒情的作品に滅びなど無い―」 山岸竜清
 「村井見也子論 春夏秋冬」 矢本大雪
 「児玉怡子論 古までの夕焼け」 山崎夫美子
 「渡部可奈子 クリスタルな残響」 杉山夕祈
  ほか

現代川柳新思潮


さらに、歌誌ではありますが「かばん」2015年12月号(特別号)も発行されました。

・かばんゲストルーム  北大路翼「仮病」
・特集 法橋ひらく第一歌集『それはとても速くて永い』
 内山晶太 服部真里子 吉田恭大 伊舎堂仁 鯨井可菜子 
 伊波真人 こずえユノ 柳谷あゆみ 中沢直人 柳本々々 藤島優実 
・モノローグダイアローグ  穂村弘
・特集・モーヴ色の雫など 千葉聡第五歌集『海、悲歌、夏の雫など』+佐藤弓生第四歌集『モーヴ色のあめふる』
 藤本玲未 田中ましろ 若草のみち
・かばん十月号評  柳本々々
 ほか

歌人集団かばんの会


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2015年12月27日

神々の黄昏:200字川柳小説  川合大祐

皆さまお待たせいたしました。間もなく年忘れ時間無制限一本勝負、「ノーロープ有刺鉄線バナナワニ園デスマッチ」をお送りいたします。青コーナーから入場して来るのはプロレスのプーさんであります。おおっと凶器を持っているぞ。ペンチだ。いかなる阿鼻叫喚を展開させる心算でありましょうか。あっペンチで有刺鉄線を切り始めた。そのままパンツに入れ、持ち帰りました。どうやら単なるコレクターだったようです。曰く、不可解。

  プーさんの有刺鉄線コレクション  本間かもせり(『川柳カード・10号』より)

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2015年12月22日

「週刊俳句」第452号

「柳人・このわかめ的なるもの」を掲載していただきました。
榊陽子さんの連作「ふるえるわかめ」について書いております。

今年も残りわずかとなりました。みなさま、お風邪など召されるようご留意ください。
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2015年12月20日

遠景渇仰:200字川柳小説  川合大祐

海が消滅しかけている、とニュースでやっていた。ラジオを消して提げ、裏庭の崖に回った。縦穴が黒ぐろと開いていた。いつもの通り、穴掘りの続きをはじめた。急ごう、と思った。そして夢想した。この穴が、いま消えかかっている海に届いた時、最後の海水がここに溢れだしてくるのだろう。それはどんなに痛快なことか。だが、そんなことのために穴を掘っているのではない。ラジオをつけた。何も聞こえない。海は消えたらしかった。

  海が遠すぎて穴を掘っている  前輝(『月刊おかじょうき』2015年11月号より)

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