2016年03月06日

「せせらぎ(203号より)・柳本々々 選」『川柳の仲間 旬』204号・2016年3月号


手のひらの個性に毬を乗せて見る  丸山健三

どこへ行くのか肉体に聞いてみる  桑沢ひろみ

シャボン玉われないうちに目を逸らす  大川博幸

糸切れてやっと優しさ知った凧  池上とき子

ドラえもん右半身が青色の  川合大祐

始まった一年おみくじは「へ」だね  樹萄らき

真横から遠くの入り日腹を刺す  竹内美千代

前世では逢わなかったね。うんたぶん。  千春

差し入れをときどきくれる空がある  小池孝一

   「せせらぎ(203号より)・柳本々々 選」『川柳の仲間 旬』204号・2016年3月号


posted by 柳本々々 at 08:26| 柳誌レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

To be :200字川柳小説  川合大祐

吾輩は猫になれなかった。故に、猫は職安の職員になれなかった。故に、職安はハローワークになれなかった。故に、連想ゲームは国技として国威を発揚するスポーツになれなかった。故に、国技の開催される競技場はモンゴル国歌専門歌手養成所になれなかった。故に、国民的歌手は遙か遠い東に黄金の国があると自分でも信じていなかった嘘を吐く正直者になれなかった。故に、人は神になった。故に、鍋焼きうどんの具にはなれなかった。

  鍋焼きうどんの具にもなれない  いなだ豆乃助
  羊羹の切り口鮮やか蒙古襲来     同    (「問題山積み」より)
   
posted by 川合大祐 at 00:00| Comment(0) | 川柳小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする