2016年04月10日

ゴッド・ハンド:200字川柳小説  川合大祐

おいしいものはその手でつくれ。CMで西田ひかるが歌っていた頃、高校生だった。おいしいものはその手でつくれ。名文句だと思った。この手でつくろうと思った。物質とは煎じ詰めれば素粒子からなると又聞きで知った。細かい素粒子をつくろうと思った。つくり方が解らないので、とりあえず爪を切ってみた。その爪を更に切って、次の日も切って、夜が過ぎた。気がつけば卒業式の前夜だった。おいしいものは、食え。悟った朝だった。

  卒業をほぼフルーチェの固さまで  兵頭全郎(「川柳カード・11号」より)

posted by 川合大祐 at 00:00| Comment(0) | 川柳小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする