2016年12月11日

終始の始末:200字川柳小説  川合大祐

「一人一殺の原理でゆくと」と、そのツイートは始まっていた。「百億人の人類を滅亡させるには、百億人の人類がいれば足りる」。それがどういう刺激をもたらしたのか解らない。ただ、みんなもううんざりしていたのだろう。何もかも投げ捨てて、誰もが懸命に一人一殺に励んだ。多摩川を、カスピ海を、太平洋をなきがらが埋め尽くした。それは、戦争だったのかもしれない。そして今、町に二人が残った。名を、アダムとイブと言った。

  はじまりか終わりか夜明けの号砲  西田雅子(ゲスト作品「遠浅の夜」より)

posted by 川合大祐 at 00:00| Comment(0) | 川柳小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする