2015年06月29日

ノルウェイの建材:200字川柳小説  川合大祐

われわれは今、どこにいるのだろう?彼女はダイキリを注文し、僕はワンカップ大関を、すこしげっぷを吐きながら流し込んだ。「あなたにとって、世界とは何?」と彼女は言った。それには答えず、神主装束を指でいじっていた。何しろ今、東京直下地震を止めたばかりなのだ。「ねえ、ひとつはっきりしてほしいの」と彼女はまた言った。「あなたは村上なの?角川なの?」わからない。でもこの錯綜もいつかは断ち切れる。切るは、春樹。

  回文で書いた春樹の私小説  月波与生(『おかじょうき』2015年4月号より)

posted by 川合大祐 at 07:33| Comment(0) | 川柳小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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