2016年03月20日

これでいいのだ:200字川柳小説  川合大祐

しゃあねえなあ、と思う。開拓のため異星にやって来て、宇宙船が壊れて地球に帰れないなんて、えすえふでは良くあることだ。えすえふの文庫をポケットに入れ(創元が良い。ハヤカワはでかくなってからあんま好かん)、パセリ畑を耕すことにする。晴耕雨読。実に健康的な日常で、体がどんどん変わって行く。複眼が開き、触角が生え、卵を産めるまでになった。パセリは森になっている。宇宙船は産めるかもしれないが、もう帰れない。

  パセリの森へ産みつけておく宇宙船  加藤久子(『現代川柳の精鋭たち』より)

posted by 川合大祐 at 00:00| Comment(0) | 川柳小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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