2016年07月17日

友よさらば:200字川柳小説  川合大祐

時は流れるものではなく、堆積してゆくものでもなく、ただ単に「有り」続けるものなのだと思う。もうあいつと会わなくなって、幾億もの時が「有り」つづけ、昨日の新聞の死亡欄にその名を見つけた。よく馬鹿をやった酒場で頓死したらしい。さすがに心動かされたが、それは悲しい、とも喪失感、とも違った。楽になった、というのが正直なところかもしれない。馬鹿、と呟いてみて、流れも堆積もせず、友のいない世界に、有り続ける。

  友眠る悔いの言葉をたたきつけ  丸山健三(「川柳の仲間 旬」No.206 より)

posted by 川合大祐 at 00:00| Comment(0) | 川柳小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。