2017年01月29日

もう、何も怖くない:200字川柳小説  川合大祐

西暦2XXX年、降り注いだ宇宙線は、あらゆる物質を軟化させ、融合させていった。都市のコンクリートは人間の体細胞と交わり、地球は新たなる進化の時を迎えようとしていた。ある一室に、最後の男とパソコンが残された。先刻までいた最後の女のメモを読む。「すがやみつる『ミラクル一番おれは天兵』でテレパシーがオープンチャンネルしたとこの台詞って『F・1キッド』の第一話のだよね」。柔らかい都市で男は「か、固いな」。

  マニアには悲しいほどのやわらかさ  兵頭全郎(「天使降る」/『川柳サイド Spiral Wave』より)

posted by 川合大祐 at 00:00| Comment(0) | 川柳小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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