2017年02月05日

(マックイーンの絶対の)危機:200字川柳小説  川合大祐

状況は急迫している。「本日は閉店しました」の貼り紙を留めておく五寸釘が全部引き抜かれて、閉店することができない。それなのに客はひとりもやって来ない。明日は局地的に核戦争が始まるかもしれないのに、運が悪い。隣が金物屋なので、五寸釘を買って来ようかと思うが、その隙に客が来ないとも限らない。何もかも限らない世界の、限られた終末がやって来ようとしている。状況は急迫している。だから、叫べ、「たすけて〜」と。

  「たすけて〜」と干ぴょうは叫べない  岩田多佳子(ゲスト作品「くぐもる」より)

posted by 川合大祐 at 00:00| Comment(0) | 川柳小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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