2018年11月15日

『細田洋二作品集』

川柳ジャーナル別冊『細田洋二作品集』(昭和48年)
編集人 松本芳味
発行人 河野春三

サルビア登る 天の階段 から こぼれ
角膜 島に移植して 来る夕日
渚の死木 月の傾斜を受信して
紅生姜一片残す夕焼 の秘密
言葉に言葉が跨がり ダイヴィングする淵
平仮名な睡眠を三枚に下ろす風
辞書ひいてレール病んでる 明けるなよ
腹話術 鏡となって鏡打ち
額から身銭を削り落とす月
エーテルな梢を辿る魚路



本作品集の河野春三の跋より細田洋二の言葉を引用しておきます。

「新しい言葉というものは、平凡な日常的な事実に新しい照明が与えられ、もう一度意味をもって出て来るために生まれてくる。即ち言葉が新しく生まれかわる。蘇生するのである」
「流動する現代にあって、先ず現在の状況の中における自己の価値意識を確立することこそ急務であり、非日常性を発くつし、道具的言語をよみがえらせ、沈黙の淵に沈潜し、そこから強い凝視に支えられた明確なイメージを獲えてゆく外は、言葉の復権、回復などあり得ない」

posted by 飯島章友 at 00:00| Comment(0) | 柳誌レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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