内容については以下の川柳スパイラル掲示板を参照してください。
川柳スパイラル
今号はゲスト作品が大変充実しております。
ワードローブに百年かくまつたままの怪盗 川野芽生
六月生まれのかしこいおしり 乾遥香
群衆に伸ばされてくる長い腕 牛尾今日子
鳩は備品 I am your daughter 榊陽子
めぐすりがれいのかたちでおちてくる 笹田かなえ
五月の滝の後ろから入ってください 峯裕見子
TOTOのOの向こうを覗きこむ 瀧村小奈生
雨音を「いとおしくて」と読み替える 内田万貴
さて、私が担当している「小遊星」のゲストは都々逸の嶋本遊幾さんです。嶋本さんは都々逸しぐれ吟社の同人で、選者もなさっています。
都々逸しぐれ吟社
みなさんは都々逸をご存じでしょうか? 寄席などで三味線を弾きながら謡われる音曲の都々逸はお聴きになった方もいると思います。でも都々逸は、七七七五の形式で短詩型文学の一角を占めてもいるのです。結社があり、歌会をして、会報も出す。まさに川柳・俳句・短歌とおんなじなのです。
遠くはなれて逢いたいときは月が鏡になればよい 詠み人知らず
私の好きな都々逸ですが、こうして実際にみてみると、短詩型文学だと感じていただけるのではないでしょうか。
今回は嶋本さんから都々逸についていろいろと教えていただきました。この記事をきっかけにして都々逸に興味を持たれる方がいたら、私としてはとても嬉しいです。
また11号の私の連作をGAKKOさんがイラストにしてくださっています。一句一句が絵札になっていて作者として冥利に尽きます。ほんとうにありがとうございました!