なで肩のひとと草食恐竜展 いわさき楊子(『川柳裸木3』より)
2015年11月22日
消えた竜:200字川柳小説 川合大祐
ブロントサウルスはもういないんだよ、と彼は言った。当たり前でしょ、恐竜なんて絶滅してるじゃない。彼は言った。そうじゃなくて、話せば色々長い事情があるんだよ。別に言い返しもせず、ふうん、と聞いていた。その長い事情が、二人の長い事情そのままのようで、それ以上問いかけるのが怖かったのかもしれない。巨大な、骨格標本の前だった。白い肩の骨が、すらりと地上へ伸びていた。ねえ、あのなで肩は、あなたに似ているよ。
なで肩のひとと草食恐竜展 いわさき楊子(『川柳裸木3』より)
なで肩のひとと草食恐竜展 いわさき楊子(『川柳裸木3』より)
コメントありがとうございました。今回は合評会をせずに、こうして挙げてくださっているコメントを共有して血肉としたいと思います。
いえいえ、こちらこそ拙い作品で申し訳ありません。
やっぱり、ここは「草食恐竜」で動かないと思います。
「裸木3」、注目を集めているようですね。
yo-koさんのご苦労、少しでも報いることができますよう書きました。
来年は「裸木4」、私も頑張るつもりでいます。