耳元で叫んでT・Mレボリューション 樹萄らき(今月の作品「ガラス越し」より)
2018年04月30日
HEART OF SWORD:200字川柳小説 川合大祐
ひとりでは遠い明日を夜明けのままで超えてゆくポチがいた。ポチの鼻はいつも濡れていたが、神様は何も禁止なんかしてないので星占いもあてにならないという説明をあてにすほど、ポチは愚かではなかった。海岸のない砂浜で、ポチは思った、斜に構えてたほうが楽になると。その論理に従って、ポチはポチ自身を見た。ポチのようにポチである存在は世界に唯一であると知りながら、気がつけばこの星はポチのみで充満しているのだった。
耳元で叫んでT・Mレボリューション 樹萄らき(今月の作品「ガラス越し」より)
耳元で叫んでT・Mレボリューション 樹萄らき(今月の作品「ガラス越し」より)
この記事へのコメント
なかなか読むと難しいのでこんなに遅くなってしまいました。一句を小説にしてくれてありがとう。本当に今頃ですみません。
Posted by らき at 2021年05月22日 15:08
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